
季節の食文化
新米(しんまい):その年のお米を味わう秋の楽しみ
その年に収穫されたばかりの新しいお米を味わう季節です。新米とは何か、稲作と新嘗祭の歴史、水加減を工夫した炊き方、フランスでの楽しみ方を紹介します。
編集:EMA
確認日時: · 出典:JAPANITIES編集部/写真:rikky_photography(CC BY 4.0)
新米とは?
新米(しんまい)は、その年に収穫されたばかりの、新しいお米のことです。一般に、その年の12月31日までに精米・包装されたお米をいいます。日本では、9月ごろから出回り始め、10月は、新米を味わう季節です。収穫から間もないため、米粒に水分が多く、ふっくらとやわらかく炊けるのが、特徴とされます。
歴史背景:稲作と、収穫への感謝
- 日本の稲作は、弥生時代に始まったと考えられています。以来、米は、食べ物であると同時に、神様への供え物でもありました。
- その年の新しい穀物を、神様に供えて、自分たちも食べる祭りが、「新嘗祭(にいなめさい)」です。起源は弥生時代までさかのぼると考えられ、『日本書紀』にも、「新嘗」という言葉が出てきます。
- 旧暦では、11月の2番目の卯(う)の日に行われていました。明治6年(1873年)に新暦になったとき、新暦11月の2番目の卯の日をそのまま使い、11月23日になったとされます。
- 今の11月23日は、「勤労感謝の日」です。戦後に名前が改められましたが、現在も、宮中と、全国の神社で、新嘗祭が行われています。
「新米は新嘗祭まで食べない」という言い伝え
新嘗祭の日まで、新米を食べてはいけないという考え方があります。神様に供える前に、先に食べてはいけない、という気持ちからといわれます。ただ、昔は、稲刈りから、天日干し、俵詰めまで、約2か月かかりました。技術が進んだ今は、早いところで、9月に新米が出回ります。守るかどうかは、個人の考えでよい、という神社の人の意見もあります。
新米のおいしい炊き方
- 水は、少なめに:新米は水分が多いので、いつもより5〜10%少なめが目安です。2合なら、大さじ1〜2杯ぶん減らすイメージです。炊飯器なら、目盛りより、ほんの少し(1〜2mmほど)下に合わせます。
- ただし、最適な水の量は、お米の銘柄や、炊く道具によって違います。袋に炊き方があれば、それに従います。なければ、まず控えめの量で炊いて、好みに合わせて調整します。
- 浸水は、鍋で炊くなら、夏は30分、冬は1時間〜1時間半が目安です。炊飯器は、20分ほどでよい機種もあります。説明書を確認しましょう。
- 研ぐときは、強くこすらず、「洗う」感覚で。最初の水は、すぐに捨てます。
- 炊けたら、鍋なら10分蒸らします。そのあと、しゃもじで、底から空気を入れるように、大きくほぐします。
新米のおいしい食べ方
新米は、炊きたてを、まず、そのまま味わうのがおすすめです。塩むすびや、卵かけご飯、味噌汁と漬物の、シンプルな献立が、ご飯の味を引き立てます。
フランスで楽しむには
- 日本の米(短粒種、riz japonais、riz à grain rond)は、日本食材店で買えます。袋に「新米」と書かれたものがあるか、探してみましょう。
- 入荷の時期や、「新米」の表示があるかは、店によって違います。お店で、確認しましょう。
- 新米でなくても、水の量と、蒸らしを丁寧にすると、おいしく炊けます。
関連レシピ
新米をおいしく炊く手順を、下にまとめました。
出典と注意
水加減や浸水時間は、お米の銘柄や、炊く道具、季節によって変わります。目安として使い、好みに合わせて調整してください。新嘗祭の起源や、言い伝えには諸説あります。